看護師として働いていると夜勤がある働き方も多いですよね。
夜勤が近づくと、どうしても気分が重くなってしまうことはありませんか?
「また夜勤か…行きたくないな」
こんな気持ちになるのは、決して珍しいことではありません。
夜勤を控えていると、仕事のことが頭をよぎり、憂鬱な気分になりがちです。
そんな気持ちのまま仕事をすると、さらに負担に感じることも。
できるだけ気持ちを軽くして夜勤を乗り切りたいですよね。
この記事では、夜勤前の過ごし方や気分を楽にするコツ、夜勤が辛いときの対処法について私の経験踏まえてご紹介します。
夜勤が憂鬱に感じる理由
夜勤が憂鬱に感じる理由は主に5つ。
理由を把握することで対策にもつなげることができるので、まずはここからみていきましょう。
忙しさが予想できる
夜勤は、急変や緊急入院などが発生しやすく、思うように休憩が取れないことも珍しくありません。
特に、夜間はスタッフの人数が少ないため、突発的な事態が発生すると一人ひとりの負担が増し、心身ともに疲れやすくなります。
出勤時に日勤の様子を見て「今日はかなり忙しくなりそうだ…」と感じると、夜勤が始まる前kら気分が沈んでしまうことがあります。
また、病院によっては当直の医師の判断やサポート体制が異なり、負担が大きくなる日もあるため、事前にスケジュールを確認して心の準備をすることが大切です。
さらに、病院や施設のシステムによっては、夜勤者に多くの業務が割り当てられるケースもあります
例えば、夜間の患者対応だけでなく、カルテ整理や物品の補充、朝の申し送り準備などを並行して行う必要があると、休憩を取る時間すら確保しづらくなります。
このような状況を少しでも和らげるためには、事前に業務の優先順位を決めたり、夜勤中のちょっとしたリラックス方法を見つけたりすることが有効です。
忙しさが予想できる場合は、夜勤前にしっかりと食事と睡眠をとり、体力を温存する工夫も必要になります。
苦手な同僚と一緒のシフト
夜勤のメンバーが発表されると、真っ先に確認する人も多いのではないでしょうか?
夜勤は日中と違い、少人数での対応になるため、一緒に働く人の影響が大きくなります。
気の合う人と一緒なら仕事の負担も軽く感じられますが、苦手な人や相性の合わない人とシフトが組まれると、精神的なストレスが増してしまいます。
特に以下のようなタイプの同僚がいると、余計に気疲れしやすくなります。
- 必要以上に厳しく指摘する人
- 自分の仕事を押し付けてくる人
- 報連相が少なく、連携が取りにくい人
- 常にネガティブな発言をする人
苦手な人とシフトが重なってしまった場合は、なるべく冷静に接し、業務上のやりとりだけに集中することがポイントです。
事前に他のスタッフと連携を取ることで、必要以上にストレスを抱え込まないように工夫しましょう。
また、夜勤を少しでも楽にするために、休憩時間の過ごし方を工夫するのも効果的です。
例えば、自分の好きな飲み物を持参したり、短時間でも気持ちをリセットできる方法を見つけたりすることで、ストレスを軽減しやすくなります。
苦手な人と同じシフトになってしまっても、できるだけ感情を切り離し、自分のペースで仕事に取り組むことを意識しましょう。
手術日と重なっている
外科病棟の場合、夜勤と手術日が重なると、業務量が大幅に増え、精神的・肉体的な負担が格段に大きくなります。
術後の患者さんの管理には、バイタルチェックや疼痛管理、創部の確認に加え、ドレーン管理や術後合併症の観察が求められます。
特に術後数時間は慎重なモニタリングが必要で、急変の可能性があるため気が抜けません。
また、術後の患者さんは頻繁な体位交換やリハビリ支援が必要になることもあり、これが夜間の限られたスタッフ数では大きな負担になります。
さらに、夜間は医師の数も少ないため、急な状態変化への対応に余計なプレッシャーがかかることも。
朝になると採血業務が増えるだけでなく、術後の患者さんの経過報告や日勤スタッフへの引き継ぎが必要であり、夜勤明けの時間帯は特に慌ただしくなります。
そのため、手術日と夜勤が重なると、精神的な負担が増し、夜勤のモチベーションが大きく下がる要因になりやすいです。
対策としては、事前に手術スケジュールを確認し、どの患者さんがどの処置を受けるのかを把握することで、ある程度の流れを予測しておくことが役立ちます。
夜勤明けの日勤メンバーに苦手な人がいる
夜勤の後半は疲労がピークに達している中で、食事介助や申し送りに追われる時間帯となります。
特に、申し送りはスムーズに進めたいものですが、日勤メンバーの態度によっては「頑張ったのに報われない…」と感じることもあります。
理解のあるメンバーとなら、最後まで前向きな気持ちで仕事を終えられます。
でも、理不尽な指摘や厳しい言葉が飛び交うと、精神的な疲れが倍増し帰宅後まで引きずってしまうこともあります。
また、夜勤明けの申し送りは、短時間で的確に情報を伝える必要がありますが、相手によっては過剰な指摘や細かいツッコミを入れられることもあり、非常にストレスを感じる場面です。
このような場合、あらかじめポイントを整理して話すことで、不要な指摘を減らす工夫ができます。
また、苦手な人がいるとわかっている場合は、必要以上に気にせず、業務のやりとりに集中することが大切です。
夜勤リーダーを任される
夜勤リーダーを務めると、責任感が増し、プレッシャーを感じることが多くなります。
少ない人数で病棟を管理しなければならず、メンバーの動きを把握しつつ、自分の受け持ち患者への対応、医師への報告や緊急対応など、気を張る場面が続きます。
リーダーとしての役割は大きく、状況判断や的確な指示が求められるため、精神的な負担も相当なものになります。
また、何か問題が起こった際には、責任を持って対応しなければならず、常に冷静さを保つ必要があります。
そのため、夜勤リーダーを担当する際は、事前の準備が重要です。
メンバーの動きを事前に把握し、必要な対応を整理しておくことで、少しでも負担を軽減できます。
夜勤リーダーを任された際のストレスを和らげるために、
- メンバーと事前に情報を共有し、連携を強化する
- 自分一人で抱え込まず、チームで協力する意識を持つ
- 緊急時の対処法をあらかじめ想定し、冷静に対応できるよう準備する
このような対策を取ることで、夜勤リーダーとしての負担を減らし、よりスムーズに業務をこなすことができます。
身体に負担をかけない夜勤前の過ごし方
睡眠編
夜勤の疲労を少しでも軽減するために、前日からの睡眠を意識することが重要です。
夜更かしをして昼まで寝ると、生活リズムが崩れ、かえって体が重く感じることも。
朝はできるだけ太陽の光を浴びて、リズムを整えるのがおすすめ。
また、出勤前に90分または180分の仮眠を取ると、夜勤中の疲労を軽減できます。
仮眠をとる際には、アイマスクや耳栓を使用し、できるだけ深い眠りを得る工夫をしてみてください。
適度な運動を取り入れることもおすすめで、軽いストレッチや散歩をすることで血行が促進され、体のだるさを和らげる効果があります。
また、夜勤前日にはカフェインの摂取を控え、リラックスできる環境を作ることが大切!
お風呂に入る、アロマを活用する、読書をするなど、自分に合ったリラックス方法を見つけてくださいね。
夜勤前のルーティンを確立すると、体調管理がしやすくなります。
食事編
夜勤前の食事は、消化に良いものを選ぶのがポイント。
うどんや白米、お粥、野菜スープ、バナナなどがおすすめです。
脂っこいものや刺激の強い食事は胃に負担をかけるため、避けています。
特に、スパイシーな料理や高脂肪の食事は消化に時間がかかり、胃もたれの原因になります。
また、血糖値の急激な上昇を防ぐために、炭水化物だけでなく、タンパク質や食物繊維をバランスよく摂取することが大切。
例えば、納豆ご飯やサラダ、豆腐などの軽めのたんぱく質を組み合わせることで、満足感を得つつ消化しやすい食事ができます。
こまめに水分を補給もお忘れなく。
夜勤中は水分不足になりがちなので、出勤前にしっかりと水分を取るようにしましょう。
温かいお茶や白湯を飲むと、リラックス効果も期待できます。
憂鬱な気分を軽くする方法
夜勤前の事前準備
夜勤に対する余計な不安を減らすため、事前に準備をしておくのも大事!
- 重症患者の情報を確認し、緊急時の対応をシミュレーションする
- 手術件数や術式を確認し、夜間のケアが必要なポイントを洗い出す
- 予約入院患者の病名チェックを行い、特に注意が必要な症例を把握する
- 必要な医療機器や薬剤の準備を確認し、不足がないか確認する
- 夜勤メンバーと情報共有を行い、スムーズな連携が取れるようにする
知らない、わからないっていう不安が夜勤のストレスの大きな要因だと思うんです。
これらを前日に把握しておくことで、夜勤への不安を軽減できるだけでなく、余裕を持って業務に取り組むことが可能になります。
心の準備を整えることで、プレッシャーの軽減にもつながりますよ。
夜勤中・夜勤明けのご褒美を作る
夜勤中のちょっとした楽しみを用意するのもおすすめです。
例えば、休憩中にお気に入りのチョコを一粒食べるだけでも気分転換になりますし、香りの良いハーブティーを用意してリラックスするのもいいですよね。
夜勤中のちょっとしたご褒美を決めておくことで、仕事へのモチベーションを維持しやすくなります。
さらに、夜勤明けには自分への特別なご褒美を設定するのもあり!
例えば、
- 朝食にお気に入りのパン屋で焼きたてのクロワッサンを買う
- 帰宅後にアロマバスを楽しみ、心身を癒す
- お気に入りの映画やドラマを見ながらゆっくり過ごす
- マッサージや整体に行って疲れを取る
このような楽しみをあらかじめ決めておくことで、夜勤の憂鬱な気持ちを和らげることができます。
夜勤明けは心身ともに疲れているので、自分に優しくする時間を設けてあげましょう!
夜勤がどうしても辛い時の対処法
体力的に辛い場合
夜勤が体力的に厳しい場合は、夜勤がない職場への異動や転職を考えてみるのも一つの手です。
夜勤の負担は、勤務時間の長さや生活リズムの乱れだけでなく、体力的な消耗によってさらに増幅されることがあります。
夜勤が続くことで、慢性的な睡眠不足に陥り、免疫力が低下しやすくなるため、健康への影響も懸念されます。
夜勤が体力的にキツイと感じたときは、思い切って勤務形態を見直してみては。
例えば、以下のような職場では夜勤がないため、体力的な負担を大幅に軽減することができます。
- クリニック:診療時間が固定されているため、生活リズムが整いやすい。
- 保育園:子どもの健康管理を担当し、基本的に日勤のみ。
- 訪問看護:患者宅を訪問するスタイルで、勤務時間が調整しやすい。
- デイサービス:高齢者のケアを日中のみ行うため、夜勤がない。
- 産業看護師:企業内で従業員の健康管理を担当するため、夜勤の心配が不要。
これらの職場では、日勤のみの勤務が可能なため、生活リズムを整えやすくなります。
特に、夜勤から解放されることで、規則正しい生活を取り戻すことができます。
また、勤務時間が固定されているため、家族との時間を確保しやすく、子育てやプライベートの充実にもつながります。
責任の重さが負担になっている場合
夜勤リーダーの責任が重く感じる場合、派遣看護師として働くのも選択肢の一つ。
派遣は特定の契約期間内で働くため、常勤に比べて長期間にわたる責任を負うことが少なく、精神的な負担を軽減することができます。
また、派遣の仕事は短期間の契約が多いため、自分に合った職場を見極める機会にもなります。
さらに、派遣看護師は基本的に指示に従って業務をこなすことが主となるため、管理職的な立場を求められることが少なく、看護業務に集中しやすい環境が整っています。
忙しさが原因で辛い場合
夜勤の忙しさに疲れてしまった場合は、比較的落ち着いた職場への転職を検討してみてはいかがでしょう。
例えば、療養型病院や老人ホームでは、病院の一般病棟に比べると急変対応や緊急入院の機会が少なく、夜間の業務負担が軽減される傾向があります。
私の友人も急性期の夜勤は自分には無理だったけど、回復期病棟の夜勤は続けられていると言っています。
どの職場にももちろん大変さはあると思いますが、職場環境を慎重に選ぶことで、自分にとって働きやすい夜勤を見つけることができるはずです。
まとめ|夜勤前は無理せず過ごそう
夜勤前は憂鬱な気分になることも多いですが、生活リズムを整え、事前に準備をすることで少しでも気持ちを軽くできます。
- 睡眠リズムを崩さない
- 消化の良い食事をとる
- 夜勤中や夜勤明けに楽しみを作る
どうしても辛い時は、異動や転職も視野に入れ、無理をしすぎないことも大切です。
まずはできることから試してみて、夜勤を少しでも快適に乗り切りましょう!